4月8日はお釈迦様がインドに御降誕された「花まつり」の日です。これを記念し、長田区仏教会では1日早い4月7日に、長田商店街と大正筋商店街の区内2か所に会場を設けて、花まつりを行いました。
花まつりの会場ではテントの中に花御堂を設け、その中心に御誕生仏を御安置致しました。
当日はあいにく暴風警報が発表されるほどの荒天で、例年よりも商店街の人通りが少ないことが残念でしたが、それでも多くの方にお参りをいただきました。ただ、例年学校帰りの子供たちに人気の風船は、今年ばかりは出番が少なくちょっと寂しそう。
花まつりは、正式には「灌仏会(かんぶつえ)」と申します。花御堂にお参りくださった方々には、お線香の御供養・合掌礼拝とともに、御誕生仏への灌仏を行っていただきました。灌仏とは、お釈迦様の誕生時に龍が香水を降らせたという伝説になぞらえて、誕生されたお姿をかたどったお釈迦様の御尊像に甘茶をそそぎ掛ける、花まつり特有の儀式です。
お釈迦様がのちに悟りを開かれ、人々に「甘露の法雨(教えを説いてくださることを、甘い雨を降らして大地を潤す様に喩える)」を降らせてくださったことに感謝する、という意味も重ねられています。
また、お参りくださった方々と商店街を行きかう方々には花まつりをデザインした瓦せんべいと散華を合わせてお配りし、花まつりの啓発活動を行いました。
商業主義に乗せられ喧伝されるクリスマスに比べ、残念ながらお釈迦様の御降誕をお祝いする花まつりの認知度は高くありません。長田区仏教会では、毎年地道に花まつりの活動を行うことで、仏教文化の興隆の一助となればと考えております。